後十字靱帯損傷

  • 膝の後ろ側に強い痛みを感じる
  • 階段を降りるときに膝が不安定
  • スポーツ中に膝が突然ぐらつく
  • 膝の腫れや違和感が続いている
  • 膝を曲げると痛みが増す
「物理療法、固定療法で、関節と筋肉を改善!ガマンしないで、お越し下さい!」という文字が書かれたバナー。上部は白地に黒文字、下部は茶色がかった金色の文字。

膝の「後十字靱帯損傷」による痛みを「ガマンしないで、お越し下さい!」物理療法や固定療法で、関節と筋肉の改善を目指し、早期回復をサポートします。

(本ページは、国家資格を保有する柔道整復師・鍼灸師が、豊富な施術経験とスポーツリハビリテーションの知見に基づき監修しています。)

はじめに:その膝の不安定感、「たいした事ない」と見過ごしていませんか?

「ラグビーのタックルで、膝から崩れ落ちるように倒れた…」

「交通事故で、膝をダッシュボードに強くぶつけた」

「歩いていると、膝がグラグラしたり、後ろに落ち込むような不思議な感覚がある…」

横須賀市で、このような膝のケガや、それに伴う違和感にお悩みではありませんか?

その症状は、膝の靭帯の中でも最も強靭とされる**「後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)損傷」、通称「PCL損傷」**かもしれません。

PCL損傷は、ACL損傷ほど強い痛みや腫れが出にくいため、『たいしたことはないだろう』と放置されがちなケガの一つです。

しかし、その油断が、将来的な膝の不安定性や、変形性膝関節症のリスクを高めてしまう危険性をはらんでいます。

このページでは、後十字靭帯損傷の正しい知識と、後遺症を残さずにスポーツや日常生活に復帰するための、鍼灸整骨院ひまわりの専門的なリハビリテーション・プログラムについて体系的に解説します。

[原因と症状] 「膝が落ち込む」感覚、後十字靭帯損傷とは

木製の人体模型が膝を抑え、膝の周りに赤い稲妻マークで痛みが表現されている。

膝の痛み、特に「後十字靱帯損傷」による不調でお悩みではありませんか?膝の不安定感や痛みには、早期の専門的な施術が重要です。

[役割] 膝の“後ろの支柱”「後十字靭帯(PCL)」

後十字靭帯(PCL)は、膝関節の中心にあり、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)をつなぐ、非常に強靭な靭帯です。

その主な役割は、すねの骨が後方へずれ動くのを防ぐことで、膝関節の前後方向の安定性を保つための、まさに「後ろの支柱」と言える存在です。

[発生メカニズム] なぜ損傷するのか?

PCLは非常に強靭なため、損傷するには大きな外力が必要です。主に以下のようなメカニズムで発生します。

  • ダッシュボード損傷(Dashboard Injury)

    • 交通事故で、助手席や後部座席に座っていて、膝を曲げた状態でダッシュボードに強く打ち付けた際に発生する、最も典型的な受傷メカニズムです。
  • 転倒(Fall on a Bent Knee)

    • バイクでの転倒や、スポーツ中に膝を曲げた状態で、地面に膝から強く着地した場合に発生します。
  • スポーツ外傷(Sports Injury)

    • ラグビーやサッカーでのタックルなど、すねの骨の前方から直接的な強い衝撃を受けた場合に発生します。

[ACL損傷との違い] 症状の現れ方

  • 後十字靭帯(PCL)損傷

    • 症状: 痛みは膝の裏側に感じることが多い。腫れは比較的軽度。主な症状は、階段や坂道を下る際の**「後方不安定性」**(膝がグラつく、後ろに落ち込むような感覚)。
  • 前十字靭帯(ACL)損傷

    • 症状: 受傷時に「ブチッ」という断裂音を伴うことが多い。急速かつ著しい腫れ。主な症状は、方向転換時の**「前方不安定性」**(膝崩れ)。

[治療の考え方] なぜ「保存療法」が基本で、リハビリが重要なのか

仰向けに寝ている子供の膝を、施術者が曲げてマッサージしているイラスト。二人とも笑顔。

お子様がスポーツ中に膝を痛めていませんか?後十字靱帯損傷など、お子様の膝のケガも、当院で安心してお任せください。

[治療の選択] 手術をしない「保存療法」が第一選択

断裂すると自然治癒しにくいACLとは異なり、PCLは比較的血流が豊富なため、ある程度の自己修復能力があると考えられています。

そのため、他の靭帯に損傷がないPCL単独損傷の場合、多くは手術を行わない**「保存療法」**が第一選択となります。

手術(再建術)は、複数の靭帯を同時に損傷した場合や、集中的な保存療法を行っても、スポーツ活動に支障をきたすほどの不安定感が残る場合に検討されます。

保存療法の成功を左右する「大腿四頭筋」の役割

PCL損傷の保存療法において、最も重要となるのが、太ももの前側にある**「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」**の筋力です。

PCLが「すねの骨が後ろに落ち込むのを防ぐ」のに対し、大腿四頭筋は「すねの骨を前方に引き出す」働きをします。

つまり、大腿四頭筋を徹底的に強化することで、損傷したPCLの機能を補い、膝の安定性を再獲得することができるのです。 この大腿四頭筋の強化こそが、PCL損傷のリハビリテーションの核となります。

[専門リハビリ] 膝の安定性を取り戻し、再発を防ぐアプローチ

膝を抑えて痛みに苦しむ高齢男性のイラスト。「その膝の痛み、諦めないでください!」というオレンジ色の文字。男性の横には「歳だから仕方ない…」という吹き出し。

「歳だから仕方ない…」と「その膝の痛み」を諦めていませんか?後十字靱帯損傷によるつらい膝の痛みも、適切な施術で改善が期待できます。

STEP1:急性期の炎症と痛みの管理

受傷直後は、RICE処置を基本とし、患部の保護と炎症の抑制を最優先します。

  • ひまわり式ハイボルテージ施術・超音波施術: 痛みが強い急性期に、特殊な電気や超音波で深層の患部にアプローチし、炎症と痛みを強力に抑制します。
  • 固定・免荷: 必要に応じて、サポーターやテーピングで膝を安定させ、松葉杖などで一時的に体重をかけない期間を設けます。

STEP2:膝の機能を回復させる段階的リハビリテーション

痛みが落ち着いてきたら、膝の機能を取り戻すための本格的なリハビリを開始します。

  • 可動域訓練

    • 関節が硬くならないよう、安全な範囲で膝の曲げ伸ばしの角度を徐々に改善していきます。
  • 大腿四頭筋の徹底強化

    • PCLリハビリの最重要項目です。専門家の管理のもと、損傷した靭帯に負担をかけない方法で、大腿四頭筋を集中的に鍛えていきます。
  • 鍼灸(しんきゅう)施術

    • 膝周りの硬くなった筋肉を緩め、血行を促進し、痛みやこわばりを緩和します。

STEP3:全身のバランス調整と競技復帰

  • トムソンテーブルによる骨格調整: 膝をかばうことで生じた骨盤や背骨の歪みを、専用ベッドで優しく整え、下半身全体が正しく機能する土台を作ります。
  • 固有受容覚トレーニング: バランスディスクなどを用いて、膝の位置感覚を再教育し、安定性を高めます。
  • スポーツ特有の動作訓練: 最終段階として、ランニング、ジャンプ、カッティングなど、各競技に必要な動作を段階的に再開していきます。

[FAQ] 後十字靭帯損傷に関するよくあるご質問

  • Q1: どのくらいでスポーツに復帰できますか?
    • A1: 保存療法の場合、損傷の程度やリハビリの進捗によりますが、一般的に3ヶ月~6ヶ月で競技復帰を目指します。筋力や動作が基準をクリアしたかどうかが、復帰の判断基準となります。
  • Q2: 施術に保険は使えますか?
    • A2: はい、後十字靭帯損傷は明確な「ケガ」ですので、健康保険を適用して施術を受けることができます。
  • Q3: 後遺症は残りますか?
    • A3: 適切なリハビリテーションにより、大腿四頭筋の筋力を十分に回復させることができれば、多くの場合、日常生活やスポーツに支障のないレベルまで膝の安定性を取り戻すことが可能です。私たちの目標は、後遺症を残さず、あなたが安心して身体を動かせる状態を作ることです。

横須賀市で、交通事故やスポーツによる膝のケガ、治らない不安定感にお悩みの方は、ぜひ一度、鍼灸整骨院ひまわりにご相談ください。

後十字靱帯損傷関連ブログ