手首の腱鞘炎対策方法と予防法
2024年06月7日
はじめに
手首や指が痛むのは腱鞘炎?痛みの原因、セルフケア、女性に多い理由とは
腱鞘炎は、手首や指に痛みを引き起こす一般的な疾患です。特に手をよく使う人や女性に多く見られます。本記事では、腱鞘炎の原因や症状、セルフケア方法、そしてなぜ女性に多いのかについて詳しく説明します。これを読むことで、腱鞘炎についての理解を深め、日常生活での対策を講じることができます。
腱鞘炎とは?
女性に多い?腱鞘炎(ばね指、ドケルバン病など)とは
腱鞘炎とは、腱(筋肉と骨をつなぐ組織)を覆う腱鞘という部分に炎症が起こる疾患です。特に手指や手首の腱鞘炎はよく見られます。例えば、ばね指やドケルバン病がその代表です。これらは、手や指を頻繁に使うことで発症します。
腱鞘炎の種類とそのメカニズム
ばね指の主な症状・メカニズム
ばね指は、指の腱が腱鞘の中で引っかかり、指を曲げ伸ばしする際に「カクン」とした感触が生じる状態です。例えば、ドアの蝶番が錆びついて動きが悪くなるのに似ています。この症状が進行すると、指をまっすぐに伸ばすのが困難になります。
ドケルバン病の主な症状・メカニズム
ドケルバン病は、親指の腱が腱鞘の中で炎症を起こし、親指を動かすと手首に痛みが生じる疾患です。特に、赤ちゃんを抱っこしたり、スマートフォンを操作する動作で悪化しやすいです。
腱鞘炎と間違いやすい疾患
腱鞘炎と間違いやすい、手首や指に痛みが生じる病気
腱鞘炎と似た症状を持つ疾患には、母指CM関節症やヘバーデン結節があります。
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母指CM関節症:親指の付け根にある関節が摩耗することで痛みや腫れが生じます。例えば、瓶のふたを開ける時に痛みが出ることがあります。
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ヘバーデン結節:指の第1関節に痛みや腫れが生じ、骨のこぶのようなものができる疾患です。40代以降の女性に多く見られます。
腱鞘炎が女性に多い理由
腱鞘炎が女性に多い理由
腱鞘炎は、特に40代~60代の女性や妊娠出産期の女性に多く見られます。その理由は完全には解明されていませんが、ホルモンの変動やむくみが影響していると考えられています。例えば、更年期や妊娠中は体の水分バランスが変わりやすく、腱鞘に炎症が起きやすくなります。
腱鞘炎が起こりやすい人の特徴と行動
腱鞘炎が起こりやすい人の特徴・行動
腱鞘炎になりやすい人には、以下のような特徴や行動があります:
- 特徴:40代~60代の女性、妊娠出産期の女性、糖尿病やリウマチなどの持病がある人。
- 行動:長時間のスマホやパソコン使用、編み物や裁縫、楽器演奏など指や手首を酷使する行動。
腱鞘炎になったらどうする?効果的なケアと受診の目安
まずは安静にする
腱鞘炎の症状が現れたら、まずは安静にすることが大切です。痛みが出たら、その部分を休ませることが最優先です。ただし、極端に動かさないようにするのではなく、痛みを感じない範囲で動かすことが大切です。
湿布やサポーターは有効?
湿布やサポーターを使うことで、痛みや炎症を和らげることができます。例えば、湿布は消炎作用がありますが、手を頻繁に動かすため剥がれやすいこともあります。その場合は、クリームやゲルタイプの消炎剤を使うのが良いでしょう。
ばね指に効果的なセルフケア
ばね指の場合、指のストレッチが有効です。例えば、反対の手でばね指の第1関節を持ち、優しく引っ張ることで関節を広げ、曲げ伸ばししやすくします。お風呂で体が温まっている時に行うと、さらに効果的です。
こんな時は病院へ、腱鞘炎の受診の目安
セルフケアで改善しない場合は、医療機関を受診することが必要です。特に、痛みが強い場合や日常生活に支障が出る場合は、適切な治療が必要です。医師による診断の後、必要に応じてステロイド注射や手術が行われることがあります。
まとめと今後の対策
腱鞘炎予防のための日常ケア
腱鞘炎の予防には、日常的なストレッチやエクササイズが有効です。また、手や指をたくさん使った後は、しっかりと休ませることが大切です。
腱鞘炎についての理解を深め、適切なケアと予防策を講じることで、健康な手指を維持しましょう。腱鞘炎の症状が出た場合は、無理せず適切なセルフケアと医療機関での診断を受けることが大切です。