朝一歩のかかと痛を見極める
2025年10月6日
朝一歩のかかと痛を見極める
朝の一歩が刺すように痛い——代表的な原因が足底筋膜炎です。横須賀市の当院が、自己チェックと受診目安、回復の道筋をコンパクトにまとめました。靴と足の使い方を整えれば、多くは改善が見込めます。
公開・更新:2025-10-06

まず要点
- 典型は朝の一歩や座位後の立ち上がりでのかかと痛、歩くうちに少し楽になる。
- 使い過ぎ+ふくらはぎの硬さ+合わない靴が重なると痛みやすい。ランナー、立ち仕事に多い。
- 初期は負荷コントロールと足底筋膜・ふくらはぎのストレッチ、靴・インソール調整が要。
- 横須賀市(北久里浜・衣笠)の当院では段階的リハビリと再発予防をサポートします。通院案内はアクセス・料金へ。
症状と起こる仕組み
足底筋膜(足底腱膜)は、かかと(踵骨)から足指の付け根へ扇状に広がる強い組織で、土踏まず(アーチ)を支えます。反復する牽引ストレスや衝撃吸収の不足で、かかと内側の付着部に微小な損傷と炎症が生じ、痛みが出ます。
- 主なリスク因子:急な運動量増、硬い路面、靴の劣化、土踏まずの高さ(扁平足/ハイアーチ)、ふくらはぎの柔軟性低下、長時間立位。
- 似た症状との違い:アキレス腱障害は踵の後方〜腱に圧痛、踵骨疲労骨折は荷重で悪化し腫脹や圧痛点が限局、足根管症候群はしびれ感が目立つ、など。
見極めポイント(受診の目安)
- 自宅でのチェック:かかと内側の押すと痛い点、朝一歩の鋭い痛み、歩くと徐々に軽快。
- 受診を急ぐサイン:強い腫れや発赤、夜間痛が続く、しびれ・麻痺、外傷後の急性痛、発熱を伴う痛み。
- 画像検査:必要に応じてX線で骨折や骨棘の確認、超音波で腫脹・肥厚評価、MRIで他疾患鑑別。
今日からの対処
- 負荷コントロール:痛みが強い日は長時間歩行・走跳を減らし、通勤は歩数を分散。無痛〜軽痛(10段階で3/10以下)で活動。
- 足底筋膜ストレッチ:座って患側足を膝に乗せ、足指を反らせ土踏まずを伸ばす。20〜30秒×3回、1日2〜3セット。
- ふくらはぎストレッチ:壁押しカーフストレッチ(膝伸ばし/曲げ)各20〜30秒×3回。
- 履物調整:かかとカップが硬めで曲がりにくい靴に変更し、必要に応じて医療用インソールでアーチ支持を追加。
- 痛み対策:朝の一歩前に足裏をゴルフボールで軽くころがす、または温めてから歩き出す。痛みが強い場面は冷却を短時間。
- 姿勢と体の使い方:上体前かがみ・反り腰のクセを整えると足裏負担が減ります。詳しくは猫背矯正プログラムも参照。
当院の施術

トムソンテーブル施術
骨盤〜下肢のアライメントをやさしく整え、足底への過負荷を減らします。強い痛みを誘発する矯正は行いません。
ハイボルテージ施術

短期的な疼痛緩和を目的に使用します。禁忌に配慮し、運動療法・靴指導と組み合わせて早期の歩行快適化を図ります。詳細はこちら。
鍼灸
ふくらはぎや足底の筋緊張緩和を目的に、刺激量を調整して実施します。体調・既往に応じて可否を判断します。
横須賀市(北久里浜・衣笠)での通院案内はアクセス・料金をご覧ください。
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患者さまの体験談
朝の一歩で刺す痛みが楽に
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ランニング再開までの道筋
30代・男性・ランナー・6週間
- 状況:距離を急増し発症。朝痛+トレ後の鈍痛。
- 行ったこと:週走行距離を一時50%に減量→ウォーク&ジョグ法、足底ストレッチ、ふくらはぎ筋力強化、フォーム修正。必要時のみ施術を併用。
- 経過:3週で痛みスコア3/10、6週でLSD復帰。閾値ペースは段階的に再開。
※掲載はご本人同意のもと匿名化。赤旗症状は医療機関へ。
※個人の感想であり結果を保証するものではありません。
よくある質問
安静にすれば早く治りますか?
完全な安静よりも、痛みが出ない範囲での活動とストレッチ・靴調整の併用が一般的に有利です。痛みが強い日は負荷を下げましょう。
インソールは必要ですか?
アーチ支持で痛みが軽くなる方は多いです。既製品で改善しない場合は、医療用インソールをご検討ください。
運動はいつ再開できますか?
朝の一歩が痛くない日が増え、平地歩行で痛みが戻らなくなってからジョグを再開。距離と強度は段階的に上げます。
参考・出典
- JOSPT Clinical Practice Guideline 2023: Heel Pain—Plantar Fasciitis
- AAOS OrthoInfo: Plantar Fasciitis
- NHS: Plantar fasciitis
- BJSM: PEACE & LOVE framework for soft-tissue injuries
※個別の適応は評価のうえ判断します。重い症状は医科へ。















