立ち上がりの激痛をやわらげる
2025年10月14日
立ち上がりの激痛をやわらげる
- 痛みの出どころは膝(関節/半月板)・股関節・腰/仙腸関節などに分かれます。場所を見極めると対策が選びやすくなります。
- 今日からは「足位置」+「前傾」+「息を吐く」の3点セットで起立。肘掛けや台も活用します。
- イス/便座は膝より少し高めが楽。クッションや踏み台で高さを調整します。
- 5分の準備運動(足首回し・お尻/太ももスイッチ)で初動の激痛をやわらげやすくなります。
- 夜間痛・発赤熱感・しびれは受診サイン。迷ったら当院へご相談ください。
なぜ立ち上がりで痛むの?(やさしい整理)
立ち上がりは、座面から重心を前へ移し、膝・股関節・体幹で一気に支える動作です。以下が代表的な原因です。
- 膝由来:膝の内側痛・ギシギシ感・階段もつらい→変形性膝関節症/半月板由来が疑われます。
- 股関節由来:鼠径部(足のつけ根)にズキッ。立ち上がり1〜3歩が特につらい→股関節症や腸腰筋のこわばりを考えます。
- 腰/仙腸関節由来:腰〜お尻の片側がズキン。立ち上がって少し伸びると楽→腰椎/仙腸関節の負担が背景にあることがあります。
「どこが一番痛いか」「押すとどこが響くか」を手掛かりにしましょう。股の前側が気になる方は関連記事「キックで股の痛みを抑える」も参考になります。腰の管理全般は固定ページ「慢性腰痛」をご覧ください。
今日からできる「起き上がり方」3ステップ
- 足位置:つま先・膝を肩幅に。イスの真下にかかとが来るよう少し引きます(遠すぎると膝が痛みやすい)。
- 前傾:胸を軽く前へ(鼻先をつま先の上に)。背すじを長く、反り過ぎ/丸め過ぎなしがコツです。
- 息を吐きながら立つ:「フーッ」と吐きつつ足裏全体で床を押します。肘掛けや台に手を置くと負担が分散します。
痛みが強い日は、半分だけ立って戻る動作を2〜3回くり返してから本番に入るとスムーズです。
楽になるイス・トイレの工夫(環境調整)
- 座面の高さ:膝より1〜3cm高めが目安。クッションで調整し、低すぎるソファは避けます。
- 肘掛け・手すり:両手で軽く押せる位置に。トイレは便座をかさ上げできると起立が楽です。
- 足元:滑りにくい室内履き・踏み台で足裏の接地感を作ります。
骨盤〜体幹の安定づくりは「骨盤矯正プログラム」の考え方がヒントになります。
立つ前の5分準備運動(初動の激痛対策)
- 足首ゆらし:つま先上下10回×2セット。
- 太ももスイッチ(クアドラセット):膝裏にタオルを入れて軽く押す→5秒×10回。
- お尻スイッチ(グルートセット):お尻に力を入れて5秒×10回。
- ハーフ立ち:座面から10cmだけ浮かせて2秒キープ×5回(痛みゼロ〜微痛)。
もも裏やふくらはぎが固い方は、関連ブログ「モモ裏の肉離れ、やっていいこと・悪いこと」や「ふくらはぎ肉離れ」のストレッチの考え方も参考になります。
悪化を招きやすいNG動作
- 背もたれから一気に反り返って立つ(腰に急な伸展負担)。
- 膝が内側に倒れる立ち方(膝内側の負担増)。
- つま先だけで押し切る(膝前面がズキッとしやすい)。
- 低すぎるソファからのズリ上がり(股関節/腰のねじれ負担)。
場所別のヒント(セルフチェック付き)
受診のサイン(見逃したくない症状)
- 夜間痛や安静でもズキズキする痛み、発赤・熱感・腫れが強い
- 足にしびれや力が入りにくい、膝が抜ける感じが続く
- 転倒・ひねり後からの急な悪化、発熱を伴う痛み
- 2週間のセルフケアでも改善が乏しい/日常生活に大きな支障
必要に応じて医療機関での画像評価をご案内します。状態に合わせて当院でのケアと役割分担を丁寧にご説明します。
当院のサポート(横須賀市の整骨院として)
①評価:痛みの場所・座面の高さ・起立動作のクセを確認。膝/股関節/腰の関与を整理します。
②鎮痛:ハイボルテージ等で痛みを軽減し、皮膚保護と安全性を重視します。
③運動:クアドラセット・グルートセット・ハーフ立ち→本立ちへ段階アップ。
④再発予防:イス・トイレ高さの調整、家事・職場動作の工夫、練習量のコントロールまで伴走します。
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執筆者情報
執筆者:鍼灸整骨院ひまわり 代表施術者 堀江茂樹
株式会社ライフプラス代表取締役/一般社団法人スポーツ ウェルビーイング推進協会代表理事
免許・資格:JSBM会員/機能訓練指導員認定柔道整復師/柔道整復師/はり師/きゅう師/柔道整復師臨床実習指導者/あん摩マッサージ師・はり師・きゅう師臨床実習指導者
参考文献・一次情報
免責とご注意
本記事は一般的な健康情報であり、個々の診断・治療の代替ではありません。夜間痛・熱感/腫れ・しびれや外傷後の急な悪化がある場合は早めにご相談ください。















