上腕二頭筋腱損傷とは?わかりやすく解説

2025年05月12日

上半身裸の男性が肘を曲げながら上腕部(力こぶ)を押さえており、画像下部に「上腕二頭筋損傷」と大きく表示されている。

力こぶの痛みや違和感、それは上腕二頭筋の損傷かもしれません。

物を持ち上げたとき、腕をひねったとき、突然「腕の前側」にズキッとした痛みが走った経験はありませんか?

その痛み、**上腕二頭筋腱損傷(じょうわんにとうきんけんそんしょう)**の可能性があります。

上腕二頭筋は「力こぶ」を作る筋肉として知られており、その腱は肩や肘といった関節に付着して、腕の屈伸や回旋(ひねり)動作を支えています。腱に炎症や断裂が生じると、日常動作にも大きな影響を及ぼします。

当院では、急性期の炎症に対応する電療から、動作改善のストレッチ指導まで、状態に合わせた施術をご提供しています。この記事では、上腕二頭筋腱損傷の症状や原因、整骨院での対応について、専門知識のない方にも分かりやすく解説いたします。

上腕二頭筋腱損傷とは?原因と症状を知る

上腕二頭筋腱損傷とは、上腕二頭筋の腱(筋肉が骨に付着する部分)が炎症や断裂を起こす状態を指します。とくに多いのが「長頭腱」という肩に付く部分での損傷です。

主な原因:

  • 重い荷物を急に持ち上げた

  • 肘を曲げた状態で無理な力をかけた

  • 繰り返しの使いすぎ(オーバーユース)

  • スポーツ(テニス、野球、ゴルフ、ジムトレーニング)での負荷

  • 加齢に伴う腱の変性や退行変化

よく見られる症状:

  • 肩や上腕前側に鋭い痛み(特に動作時)

  • 力を入れづらくなる(握力低下)

  • 腕の前面に腫れや内出血

  • 肘を曲げる、腕を回す動作で痛み

  • 腱が断裂した場合、「力こぶ」の位置が下がる(ポパイサイン)

損傷の程度によって、炎症レベル(腱炎)から腱の部分断裂・完全断裂までさまざまな状態があり、初期の判断と対応がとても重要です。

整骨院での対応と施術方法

鍼灸整骨院ひまわりでは、上腕二頭筋腱損傷に対して以下の流れで対応します。

【1】問診・視診・触診

腕のどの位置に痛みが出ているのか、どの動作で悪化するかを詳しく確認します。腱の走行に沿った圧痛や腫れ、筋力の低下などを総合的に判断します。

【2】炎症期の対応(急性期)

炎症が強い場合はアイシングやハイボルテージ施術によって炎症と痛みを抑えます。無理な動きは制限し、安静と局所のケアを重視します。

【3】回復期の施術

炎症が落ち着いてきたら、手技療法(マッサージ)や関節可動域の改善を行い、筋肉と腱のバランスを整えていきます。痛みが残っている場合でも、刺激量を調整しながら安全に進めます。

【4】テーピング・サポーターの活用

動作時の負担を軽減するために、スポーツテーピングやサポーターを提案する場合もあります。特に仕事や運動を続けたい方に有効です。

【5】再発防止のストレッチ・エクササイズ指導

肩・肘・手首に関わる筋肉の柔軟性と安定性を整えることで、再発リスクを減らします。

必要に応じて、整形外科との連携で画像診断(MRIなど)を紹介することも可能です。

日常生活で気をつけるポイントと予防法

上腕二頭筋腱損傷は「治ったと思ってまた痛みが戻る」というケースも多く、日常動作の改善や予防がとても大切です。

予防と再発防止のポイント:

  • 重い物を持つ際は肘を伸ばしきらない

  • 腕をひねる作業(ネジ締めなど)を長時間続けない

  • スポーツ前後のストレッチを欠かさない

  • 肩や背中、体幹の筋力バランスも意識する

  • 少しでも痛みや違和感を感じたら無理をしない

上腕の腱は日常生活の中で頻繁に使う部分なので、些細な痛みを放置せず、早めに整骨院などの専門機関でチェックを受けることが重要です。


鍼灸整骨院ひまわりは、スポーツや日常生活での腕の痛みにも専門的に対応しています。

北久里浜・衣笠の両院でご相談を受け付けております。

「この痛みは何だろう」と思ったら、お気軽にご来院ください。