RICE処置について

2021年11月22日

ケガ直後はどうする?RICEの考え方と、いま主流のPOLICE・PEACE&LOVE

30秒で要点

  • 小さな捻挫・打撲など直後は、まず保護(Protection)圧迫・挙上で痛みと腫れを管理
  • RICEからPOLICE(保護+最適負荷)→PEACE&LOVE(教育, 段階復帰)へアップデート。早すぎない/遅すぎない動きが回復のカギ
  • 強い腫れ・変形・体重をかけられない・夜間痛や発熱 → 医療機関へ(当院は評価と紹介状で連携)

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まず何をする?(RICEの押さえどころ)

RICE = Rest, Ice, Compression, Elevation。いまは用語としては古めですが、圧迫・挙上・短時間の冷却で痛みや腫れを落ち着かせる考え方は現場で使われます。冷却は10〜20分直肌に当てない凍傷に注意。弾性包帯は指先が紫/しびれない程度の軽めの圧で。※骨折が疑わしい・痛みが強い時は自己判断を避けましょう。

いまの標準:POLICEPEACE & LOVE

POLICE(Protection, Optimal Loading, Ice, Compression, Elevation)

  • Protection:48〜72時間はぶつけない/ひねらない工夫
  • Optimal Loading:痛みが許す範囲で早すぎない/遅すぎないやさしい動きから再開
  • Ice・Compression・Elevation:痛み/腫れの管理に短時間の冷却, 弾性包帯, 心臓より高く挙上

PEACE & LOVE(急性期→回復期を時系列で整理)

  • PEACE:Protect(保護), Elevate(挙上), Avoid anti-inflammatories early(初期NSAIDsは控える提案), Compress(圧迫), Educate(教育)
  • LOVE:Load(適切負荷), Optimism(前向きさ/心理因子), Vascularisation(循環を上げる軽運動), Exercise(段階的エクササイズ)

※冷却は痛みの緩和が主目的。長時間の氷当てや過度固定は、かえって回復を遅らせることがあります。

家庭でできる対処(チェックリスト)

  • 受傷直後:安全な場所で安静+圧迫+挙上。必要に応じて冷却10〜20分(直肌NG, 1日2〜4回まで)
  • 48〜72時間:痛みが落ち着けば最適負荷で軽い可動域運動から(足なら足首まわし等)
  • サポーター/テーピング:当面の再発予防に活用(締め過ぎ注意)
  • 痛みや腫れが強い/増える時は無理に動かさず、受診の目安へ

受診の目安(危険サイン)

  • 体重をかけられない/歩けない、または痛みがどんどん増す
  • 強い腫れ・変形・陥没、広い皮下出血(骨折/重度損傷の疑い)
  • 夜間痛やしびれ/蒼白など神経血管症状
  • セルフケアで数日改善しない、または悪化している

足首の捻挫などでは、医療者がオタワ足関節ルールでレントゲンの要否を判断します。迷う時は受診を。

当院でできること

  • 評価:受傷機序, 痛み/腫れ, 歩行や可動域, 圧痛点を確認。必要時は紹介状を作成し整形外科へ
  • ケア:腫れ管理(圧迫・挙上のやり方), 最適負荷の導入, テーピング, 自宅エクササイズ指導
  • 復帰設計:競技やお仕事への段階的復帰プランを一緒に調整

北久里浜本院・衣笠院で対応。アクセス・受付時間はこちら

よくある質問

Q. 氷は何分?いつまで?
A. 目安は10〜20分、ガーゼやタオル越しに。痛みが和らぐ範囲で短時間、皮膚の色や感覚に注意。長時間の連続冷却は避けます。
Q. まったく動かさないほうが良い?
A. 初期は保護が大切ですが、痛みが許す範囲で軽い動き(最適負荷)を入れたほうが回復がスムーズなことが多いです。
Q. 何日休めばスポーツに戻れる?
A. 損傷度や部位で異なります。痛み0〜軽度で、可動域→筋力→競技動作と段階的に戻すのが基本です。目安は評価時にご提案します。

参考文献(一次情報)

  1. Bleakley C, O’Connor S, Tully M. PRICE needs updating, should we call the POLICE? Br J Sports Med. 2012. 論文リンク
  2. Dubois B, Esculier JF. Soft-tissue injuries simply need PEACE and LOVE. Br J Sports Med. 2020. 論文リンク
  3. Stiell IG, et al. Implementation of the Ottawa Ankle Rules…(系統的レビュー)BMJ. 2003. 論文リンク
  4. PEACE & LOVE まとめ(臨床家向け概説)Physiopedia

※公的・学術ソースを優先し, 患者さん向けの説明はわかりやすく要約しています。

執筆・監修(統合)

堀江 茂樹(鍼灸整骨院ひまわり 代表施術者)

  • 柔道整復師(機能訓練指導員認定)/はり師・きゅう師
  • 柔道整復師臨床実習指導者
  • あん摩マッサージ師、はり師及びきゅう師臨床実習指導者
  • JSBM会員

横須賀市(北久里浜本院・衣笠院)にて, 捻挫/打撲/肉離れの評価と保存的ケア, 段階復帰設計を担当。必要に応じて紹介状を作成し医療機関と連携します。

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