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手首をひねると小指側が痛む

2025年10月9日

手首をひねると小指側が痛む

ドアノブを回す、ビンのフタを開ける、雑巾をしぼる時に手首の小指側がズキッと痛む——それはTFCC損傷かもしれません。横須賀市の当院が、セルフチェックと対処、通院の流れをわかりやすくまとめました。詳しくはTFCC損傷ページもご覧ください。

公開・更新：2025-10-09

まず要点

  • 回す・ひねる・体重をかける動作で手首小指側（尺側）が痛いとき、TFCC損傷が考えられます。
  • 原因は転倒で手をついた、反復するひねり作業、テニスやゴルフなどの負担が代表的。
  • 初期は安静のさじ加減＋装具・テーピング＋運動で楽になることが多いですが、ロッキングや強い腫れは医療機関で評価を。
  • 横須賀市（北久里浜・衣笠）の当院では、日常動作の工夫と施術・運動療法で回復をサポートします。案内はアクセス・料金へ。

症状と起こるしくみ

TFCC（Triangular Fibrocartilage Complex：三角線維軟骨複合体）は、手首の小指側で尺骨と手根骨の間のクッションと安定化装置として働きます。転倒時の圧縮やねじれ、反復する回内外動作で微小損傷が生じ、ひねり・握り・荷重で痛みが出ます。

  • 主な症状：小指側の圧痛、ドアノブ回し・フタ開け・雑巾しぼりでの痛み、手をつくと痛い、クリック感や不安定感。
  • リスク因子：転倒外傷、ラケット・クラブ競技、反復家事作業、尺骨突き上げ（ulnar positive variance）などの骨配列差。
  • 鑑別：有鉤骨鉤骨折、遠位橈尺関節（DRUJ）不安定、ドケルバン病、内外側上顆炎など。しびれ主体は別疾患の可能性。

見極めポイント

  • セルフチェック：肘を曲げ、手のひらを上→下へ回すと小指側がズキッ／ドアノブ回しで痛む／手首小指側（豆状骨〜尺骨頭周辺）を押すと痛い。
  • 赤旗症状：急な変形・強い腫れ・手をつけないほどの痛み、明らかな脱力やしびれの進行は医療機関へ。
  • 検査：必要に応じX線で骨折や尺骨突き上げを確認、超音波で腫脹、MRIでTFCC損傷の描出、DRUJ不安定性テスト等。

今日からの対処

  1. 負荷コントロール：痛い回す・ひねる・体重をかける動作を一時的に減らし、作業は左右交互・小分けに。
  2. 装具・テープ：手首の回内外を軽く制限するサポーター／テーピングで痛みを抑える（常時固定は避け、外して軽運動）。
  3. 運動（1〜2日おき／痛み0〜3/10）：
    • 手首の中間位保持（前腕を机に置き、手首を真っ直ぐキープ）30秒×3。
    • 前腕の回内外の可動練習：痛くない範囲で左右に小さく10回×2。
    • 握力の等尺：柔らかいボールを軽く5秒×10回。
  4. 患部管理：腫れがあれば圧迫・挙上＋タオル越し冷却10〜15分。皮膚トラブルに注意。
  5. 作業の工夫：フタ開けは滑り止めマット、ドアは肘や肩を併用して回旋を分散。スポーツは痛みが落ち着くまでフォーム確認に留める。
  6. 関連症状の確認：親指側の手首痛が主であれば腱鞘炎（ばね指）やドケルバン病の可能性もチェック。

当院の施術

トムソンテーブル施術

肩甲帯〜肘〜手関節の連動をやさしく整え、手首へのねじれ負担を減らします。痛みを誘発する矯正は行いません。

ハイボルテージ施術

疼痛・筋緊張の軽減を短期的に補助。禁忌に配慮し、必要な期間のみ使用します。詳細はこちら。

鍼灸

前腕屈伸筋群・手関節周囲の緊張を調整し、症状の波を抑えます。刺激量は個別に調整。詳しくは鍼灸施術へ。

横須賀市（北久里浜・衣笠）での受診・通院はアクセス・料金をご確認ください。

患者さまの体験談

ドアノブでズキッと痛む手首

30代・女性・保育士・4週間

  • 状況：園内で雑巾しぼり・ドア開閉で小指側が痛む。
  • 行ったこと：回内外制限サポーター、前腕の等尺、肩甲帯の可動練習、必要時にハイボルテージ。
  • 経過：2週で日常動作が半分楽に、4週でドア開閉の痛みが軽度に。

テニスでの回旋痛が改善

40代・男性・会社員・6週間

  • 状況：バックハンドで小指側に刺す痛み。転倒歴あり。
  • 行ったこと：フォーム修正（体幹先行・手首固定）、グリップ径調整、前腕・握力の段階トレ、当院で可動調整と鍼灸を併用。
  • 経過：3週で練習再開、6週で試合復帰。痛みは違和感レベルへ。

※掲載はご本人同意のもと匿名化。赤旗症状は医療機関へ。

よくある質問

軽い痛みなら動かしてもいい？

痛みが0〜3/10の範囲で、中間位保持と軽い等尺から再開します。ひねり強めの作業は一時的に減らしましょう。

サポーターはいつまで？

日常動作の痛みが落ち着くまで短期間。外せる時間は軽運動を入れ、長期固定は避けます。

画像検査は必要？

外傷歴がはっきり・腫れが強い・不安定感が続く場合は医療機関でX線やMRIを検討します。判断に迷うときは受診を優先してください。

この記事の執筆者

堀江 茂樹（鍼灸整骨院ひまわり 代表施術者）

  • 柔道整復師（機能訓練指導員認定）／はり師・きゅう師
  • 柔道整復師臨床実習指導者
  • あん摩マッサージ師、はり師及びきゅう師臨床実習指導者
  • JSBM会員

最終更新日：2025-10-09

参考・出典（一次情報）

  1. AAOS OrthoInfo: TFCC Tears
  2. British Society for Surgery of the Hand: TFCC Injury
  3. StatPearls: Triangular Fibrocartilage Complex Injuries
  4. PMM: TFCC Injury (Wrist)
  5. Radiopaedia: Triangular fibrocartilage tear

※個別の適応は評価のうえ判断します。重い症状や強い腫れ・変形は医療機関へ。