成長期のかかと痛を見極める

2025年10月16日

成長期のかかと痛を見極める

要点(30秒でわかる)

  • 成長期のかかと痛はセーバー病(踵骨骨端炎)が最多です。運動後のかかと後方の痛みが典型です。
  • 押して痛む場所動かして痛む動作で見極めます(後述のセルフチェック)。
  • やっていいこと:運動量の調整、ヒールカップ/ヒールリフト、ふくらはぎのやさしいストレッチ、短時間のアイシング。
  • 避けたいこと:痛み我慢の全力プレー、裸足でのジャンプ、強すぎるマッサージ・反動ストレッチ。
  • アキレス腱・ふくらはぎの不調が同時にあることも。アキレス腱炎の基礎もあわせてご覧ください。

まずは全体像:どんなときに疑う?

小中学生のランニング・ジャンプ系スポーツで、運動中〜運動後にかかとの後方(アキレス腱の付け根周囲)が痛む場合、セーバー病の可能性が高くなります。骨の成長に筋や腱の柔軟性が追いつかず、かかとの成長線(骨端核)に負担がかかることで起こります。片足だけのことも両足のこともありますが、左右まったく同じ強さで同時に出ることは多くありません。

セルフチェック(ご家庭での見極め)

  1. 圧痛の場所:かかと後方〜やや側面をつまむように押すと「イタッ」と響く(踵骨挟圧テスト)。
  2. つま先立ち:両足または片足のつま先立ちでかかと後方がズキッとする。
  3. 走る・ジャンプ:運動で痛みが増え、休むと落ち着く。
  4. 朝のこわばり:朝一番は少しこわばるが、温まると軽くなる。

これらが当てはまるときはセーバー病が疑われます。反対に、一点を押すと強烈に痛い/夜もズキズキ/腫れて熱い/発熱や赤みがある場合は、疲労骨折や感染など他の原因を考え、医療機関での評価が必要です。

似た症状との見分け方

病態 主な場所 特徴 ヒント
セーバー病(踵骨骨端炎) かかと後方〜側面 つまむと痛い/運動で増悪 ヒールカップ・運動量調整で軽くなりやすい
アキレス腱炎 アキレス腱〜付着部 腱をつまむと痛い/踏み込みで痛い 詳しいセルフチェック
足底腱膜炎 かかとの底(内側) 朝の一歩がズキッ/長時間立位で増悪 土踏まずのサポートで軽減
疲労骨折 一点の強い圧痛 夜間痛あり/腫れ・熱感 画像評価が必要

坂トレーニングやスプリントの増量後に痛みが出た方は、関連ブログ「坂道ダッシュでのすね痛を防ぐ」も参考になります。

やっていいこと(安全なセルフケア)

  • 運動量の調整:痛みが出るメニューを一段階落とし、ジョグやドリルなど低負荷へ一時的に切替えます。
  • ヒールカップ/ヒールリフト:かかとへの衝撃とアキレス腱の引っ張りを軽減します。靴内の厚みと安定感を事前に確認します。
  • ふくらはぎストレッチ:反動なしで20〜30秒×2回、痛みゼロ〜微痛の範囲で。入浴後がやりやすいです。
  • アイシング:運動後にタオル越しで15〜20分を目安に。凍傷と冷やし過ぎに注意します。
  • 靴の見直し:かかとがすり減った靴は交換。かかと周りがしっかりした一足を選びます。

ふくらはぎやアキレス腱のトラブルが続く方は、固定ページ「ふくらはぎ肉離れ」やブログ「治らないアキレス腱炎、断裂する前に」もご参照ください。

避けたいこと(悪化を防ぐために)

  • 痛みをごまかしての全力ダッシュ・ジャンプ
  • 裸足や薄底での硬い路面トレーニング
  • 長時間の片足立ちや階段ダッシュの反復
  • 強いマッサージや反動ストレッチ(炎症を助長)

受診のサイン(見逃したくない症状)

  • 一点を押すと飛び上がるように痛い/夜間もズキズキする
  • 腫れ・発赤・熱感が続く、発熱をともなう
  • 歩行がつらい、つま先立ちができない
  • 2週間のセルフケアでも改善が乏しい/スポーツ復帰で毎回ぶり返す

必要に応じて医療機関への紹介状を作成します。ご相談ください。

当院のサポート(横須賀市の整骨院として)

①評価:痛む場所・発生時期・練習量・靴の状態を丁寧に確認し、必要時は画像評価のご案内をします。

②鎮痛・保護:ハイボルテージ等で痛みの軽減を図り、ヒールカップ/テーピングの使い方をお伝えします。

③柔軟性・筋力:ふくらはぎ・足趾・股関節のバランスを整え、痛みがない範囲で段階的にトレーニングを再開します。

④再発予防:練習量のコントロール、路面選び、靴の交換サイクルまで含めて計画します。

よくある質問

Q. 完治まで運動は完全休止ですか?
A. 痛みが出ないメニューへ一時的に切替える「相対的安静」が現実的です。ジョグやドリル、上半身トレなどに置き換えましょう。
Q. 中敷き(インソール)は効果がありますか?
A. かかとの安定や衝撃軽減に役立つことがあります。既製のヒールカップから始め、必要に応じて調整をご提案します。
Q. 温める/冷やすは?
A. 熱感がある間は短時間の冷却、こわばりが主なら温めで循環を促します。どちらも短時間+皮膚保護が基本です。

ご予約・ご相談

北久里浜院

〒239-0807 神奈川県横須賀市根岸町3丁目1−6 125

☎ 046-854-7352 に電話する

衣笠院

〒238-0031 神奈川県横須賀市衣笠栄町1丁目70

☎ 0120-207-577 に電話する

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執筆者情報

執筆者:鍼灸整骨院ひまわり 代表施術者 堀江茂樹

株式会社ライフプラス代表取締役/一般社団法人スポーツ ウェルビーイング推進協会代表理事

免許・資格:JSBM会員/機能訓練指導員認定柔道整復師/柔道整復師/はり師/きゅう師/柔道整復師臨床実習指導者/あん摩マッサージ師・はり師・きゅう師臨床実習指導者

参考文献・一次情報

  1. AAOS OrthoInfo: Sever’s Disease
  2. NHS(NUH): Sever’s disease
  3. American Family Physician 2018: Heel Pain—Diagnosis and Management
  4. StatPearls 2024: Sever Disease(Calcaneal Apophysitis)
  5. BMJ Open 2023: Calcaneal apophysitisのリスク因子レビュー

本文の年齢目安・踵骨挟圧テスト・保存療法(活動調整/ヒールリフト/ストレッチ)・鑑別は、上記一次情報に基づいています。 

免責とご注意

本記事は一般的な健康情報であり、個別の診断・治療を代替するものではありません。夜間痛・発熱・強い腫れ一点の激痛や歩行困難などがある場合は早めにご相談ください。

 

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