「痛みがなくなってきた!早く試合に出たい!」グロインペインの辛い時期を乗り越えた選手ほど、そう強く願うものです。しかし、その焦りが再発を招く最大の落とし穴です。

横須賀市でグロインペインからの競技復帰を目指す選手と、それを支える保護者・指導者の方へ。この記事では、再発を防ぎ、万全の状態でフィールドに戻るための、安全な競技復帰までのステップと目安を専門家が解説します。

この記事の要点

  • 「痛みがゼロ=完治」ではない。痛みが消えてからが本当のリハビリの始まり。
  • 焦って復帰すると、組織が再損傷し、以前より治りにくい状態になるリスクがある。
  • 復帰は「ジョギング→ダッシュ→方向転換→対人プレー」のように段階的に負荷を上げる。
  • 各ステップで痛みが出たら、勇気を持って前のステップに戻ることが重要。

なぜ焦って復帰してはいけないのか?

痛みがなくなると「治った」と感じますが、それは炎症が治まったに過ぎません。傷ついた筋肉や腱の組織は、まだ完全に修復されておらず、スポーツの強度に耐えられる状態には戻っていないのです。

この状態で焦って復帰すると、弱っている組織が簡単に再損傷してしまいます。一度再発すると、初回よりも治りにくくなる傾向があるため、慎重な判断が求められます。


安全な競技復帰までの4ステップ

以下のステップを、痛みが出ないことを確認しながら、数日から1週間かけて一段階ずつ進めていくのが目安です。

ステップ1:ウォーキング・ジョギング

日常生活で痛みがないことが確認できたら、まずは軽いウォーキングから始め、徐々にジョギングに移行します。この段階では、直線的に走ることだけを行い、痛みが出ないか慎重に確認します。

ステップ2:ランニング・ダッシュ

ジョギングで痛みが出なければ、徐々にスピードを上げていきます。7〜8割程度の力でのランニングから始め、最終的には100%の力でダッシュしても痛みが出ない状態を目指します。

ステップ3:方向転換・カッティング

直線的な動きで問題がなければ、次はサッカーなどの競技特有の動きである、方向転換やサイドステップ、クロスステップなどをゆっくりと行います。この動きで痛みが出る場合は、まだ体幹の安定性が不十分な証拠です。

ステップ4:ボールを使った練習・対人プレー

方向転換でも痛みがなくなれば、いよいよボールを使った練習です。最初は軽いパス交換から始め、徐々にキックの強度を上げていきます。最後に、試合形式の練習(対人プレー)に参加し、急な動きや接触プレーでも痛みが出ないことを確認できれば、完全復帰となります。

この過程では、体幹トレーニングストレッチの継続が不可欠です。


まとめ

グロインペインからの競技復帰は、焦らず、しかし着実にステップを踏むことが成功の鍵です。一日でも早く復帰したい気持ちは、私たちも痛いほど理解しています。だからこそ、再発してさらに長い時間を無駄にしないために、専門家のアドバイスを受けながら、万全の状態を目指しましょう。なかなか復帰の目処が立たない場合は、体の歪みなど、まだ解決していない根本原因があるかもしれません。グロインペインに関する包括的な情報は、総まとめ記事をご覧ください。

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競技復帰についてよくあるご質問(FAQ)

復帰の判断は、自分で行っても良いですか?

最終的にはご自身の感覚が重要ですが、客観的な指標も必要です。左右の筋力差がないか、特定の動作で痛みが出ないかなど、専門家によるチェックを受けるのが最も安全です。指導者やトレーナー、そして私たちのような専門家と相談しながら、復帰のタイミングを決めていきましょう。

復帰したら、もうストレッチやトレーニングはやめても良いですか?

いいえ、絶対に続けてください。グロインペインは、一度なると再発しやすい怪我です。復帰後も、練習前後のストレッチや、週に数回の体幹トレーニングを習慣として続けることが、再発を防ぎ、パフォーマンスを向上させるために不可欠です。

復帰に向けて、サポーターは使った方が良いですか?

不安感が強い場合や、復帰初期の段階で、股関節をサポートするスパッツタイプのサポーターなどを使用するのは有効です。ただし、サポーターに頼りきるのではなく、あくまで補助として考え、自身の筋力で体を支える意識を持つことが大切です。

執筆者情報

鍼灸整骨院ひまわり
代表施術者 堀江茂樹

株式会社ライフプラス代表取締役
一般社団法人スポーツ ウェルビーイング推進協会代表理事

【免許・資格】

  • JSBM会員
  • 機能訓練指導員認定柔道整骨師
  • 柔道整復師
  • はり師
  • きゅう師
  • 柔道整骨師臨床実習指導者
  • あん摩マッサージ師、はり師及びきゅう師臨床実習指導者