やり過ぎないストレッチの進め方

2025年12月12日

やり過ぎないストレッチの進め方

要点

座骨神経痛のストレッチは、反動をつけずに小さく一往復からが安全です。痛みやしびれが増す手前で止め、呼吸を止めないことが基本です。こわばり中心の日は短時間の温めと組み合わせ、腫れや熱感が強い日は先に冷却で落ち着かせます。全体の整え方は原因と整え方の基本をご確認ください。

まずは安全ラインを確認します

最初の二〜三日は、各動きを一往復だけにします。翌日に痛みやしびれが増える場合は量を減らすか中止します。赤旗サインがある場合はセルフケアより受診を優先します。赤旗の一覧は受診目安と相談フローをご参照ください。

整えてから動かします

デスク作業が多い日は、先に座り姿勢を整えます。椅子に深く座り、骨盤をわずかに立て、足裏を床へ全接地します。画面上端は目の高さに合わせます。詳しい手順はデスクワーク姿勢と坐骨への負担軽減をご覧ください。

骨盤前後ゆらぎ(座位) 椅子に深く座り、骨盤を小さく前へ後ろへ一往復。腰を反らし過ぎず、呼吸を止めません。

膝の軽い伸ばし戻し(座位) 片脚ずつ、膝をゆっくり軽く伸ばして戻します。つま先は天井へ向け過ぎないようにします。各一往復。

お尻のやさしい抱え込み(仰向け) 仰向けで片膝を胸に近づけ、痛みが出る手前で二秒静止して戻します。反動はつけません。各一往復。

ヒップヒンジの型取り(立位) 壁の前に立ち、尻を後ろへ軽く引いて戻します。背中は反らさず、腰の詰まりがない範囲で一往復。

いずれも、痛みが出る手前で止めることが基準です。吐く息を長くして、肩の力みを抜きます。

量と頻度の目安

最初の二〜三日は、各種目を一往復を一日一〜二回。痛みが増えないことを確認できたら、各二〜三往復へ。合計時間は一回三分以内にとどめ、三十分ごとに一分の体位変換と組み合わせます。体位変換のコツはデスク姿勢のページにまとまっています。

よくある悪化パターン

  • 痛気持ちよいを超えて、引きつれやしびれが出る角度まで伸ばし続ける。
  • 反動をつけて端まで伸ばす。
  • 息を止めて力みながら行う。
  • 翌日に痛みが増えているのに量を減らさない。

温冷との組み合わせ こわばり中心で熱感が弱い日は短時間の温めを先に。腫れや熱感が強い日は短時間の冷却のあとに可動へ切り替えます。手順は温め・冷却の使い分けをご確認ください。

次のステップ

可動で力みが抜けてきたら、週二〜三回の低負荷トレーニングへ進み、日中の安定性を高めます。具体的なメニューは体幹と股関節のやさしい筋トレにまとめています。歩行中のコツは歩き方と通勤でのコツをご参照ください。

中止基準と受診の目安

中止基準 動作中または翌日に痛みやしびれが明らかに増す。夜間に痛みが強まって眠れない。これらは量を減らすか中止します。

赤旗サイン しびれや筋力低下が進む。足がもつれる。排尿・排便の異常。会陰部のしびれ。発熱や外傷後の増悪。これらはセルフケアにこだわらず受診を急ぎます。判断の流れは受診目安と相談フローをご確認ください。

参考と引用(一次情報)

  1. NICEガイドライン「Low back pain and sciatica in over 16s」
  2. NHS「Sciatica」一般向け解説
  3. MSDマニュアル家庭版「坐骨神経痛」

よくある質問

Qしびれがある日はストレッチをしてもよいですか。

A反動をつけず小さな一往復から始めます。しびれや痛みが増える場合は中止してください。赤旗サインがあるときは受診を急ぎます。

Q回数の増やし方はどうすればよいですか。

A二〜三日続けて翌日の増悪がなければ、一往復ずつ増やします。合計三分以内を目安に保ちます。

Q温めと冷却はいつ組み合わせればよいですか。

Aこわばり中心の日は温めの直後に可動を一往復。熱感が強い日は冷却で落ち着かせ、落ち着いたら可動へ切り替えます。詳しくは「温め・冷却の使い分け」をご覧ください。

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