運動中や歩行中に、急にアキレス腱に「ズキッ」とした痛みを感じた時、どうすれば良いかご存知ですか?適切な応急処置(ファーストエイド)は、その後の回復を大きく左右します。同時に、良かれと思ってやったことが逆効果になる「やってはいけない事」もあります。

横須賀市で急な足の痛みにお困りの方へ。この記事では、緊急時にすぐできる正しい応急処置と、悪化を防ぐための注意点に絞って専門家が解説します。

この記事の要点

  • 急なアキレス腱の痛みには、まず「RICE処置(安静・冷却・圧迫・挙上)」が基本。
  • 特に重要なのは「冷却(アイシング)」。15〜20分が目安。
  • 痛めた直後に「温める」「強く揉む」「無理に伸ばす」のは絶対にNG。
  • 応急処置はあくまで一時的な対応。痛みが引かなければ必ず専門家へ。

基本の応急処置「RICE(ライス)処置」

痛みや腫れが出た直後(急性期)の基本は、スポーツの現場でも広く使われる「RICE処置」です。どのような症状が出ているかアキレス腱炎の症状チェックリストで確認しつつも、まずは以下の処置を最優先してください。

  • Rest(安静):まずは痛みを引き起こす動作を直ちに中止し、患部に体重をかけないようにします。可能であれば座ったり横になったりして、アキレス腱をリラックスさせることが最優先です。
  • Ice(冷却):氷のうやビニール袋に入れた氷をタオルで包み、15〜20分間、痛む部分を冷やします。感覚がなくなってきたら一度外し、また痛みが出てきたら冷やす、というサイクルを繰り返します。炎症と内出血を効果的に抑えることができます。
  • Compression(圧迫):弾性包帯やテーピングで患部を軽く圧迫し、腫れが過剰に広がるのを防ぎます。ただし、強く巻きすぎると血行が悪くなるので、「心地よい圧迫感」程度に留め、しびれや変色が出たらすぐに緩めてください。
  • Elevation(挙上):可能であれば、横になり、足の下にクッションや座布団などを置いて心臓より高い位置に保ちます。重力を利用して、腫れや炎症物質が患部に溜まるのを防ぎます。

【重要】急性期にやってはいけないNG行動

痛めた直後は、体の防御反応として炎症が起きています。この時期に以下の行動をとると、炎症を助長してしまい、症状を悪化させる可能性があるので絶対に避けてください。

  • × 温めること(入浴・温湿布):お風呂で温めたり、カイロや温湿布を貼ったりすると、血管が拡張して血流が増加します。これにより炎症が助長され、痛みや腫れがさらに悪化します。急性期は「冷やす」が鉄則です。
  • × 無理なストレッチ:痛い部分を無理に伸ばそうとすると、傷ついた腱の微細な線維をさらに断裂させてしまう危険があります。ストレッチは、痛みが落ち着いてから正しい方法でのセルフケアとして行うべきです。
  • × 自己流のマッサージ:痛いからといって強く揉んだり押したりすると、炎症を周囲に広げ、組織の損傷を悪化させる可能性があります。
  • × 痛みを我慢して動く・運動する:「これくらい大丈夫だろう」と動き続けると、回復が大幅に遅れるだけでなく、治りにくい慢性的な痛みに移行するリスクが高まります。

まとめ

急な痛みには、まず「RICE処置」を思い出し、そして「温めない・揉まない・無理しない」というNG行動を避けることが重要です。応急処置はあくまで一時的な対応であり、痛みの根本的な原因、例えば日常生活に潜む意外な原因や体の歪みに対処しなければ、再発のリスクが残ります。2〜3日経っても痛みが引かない場合は、必ず専門家にご相談ください。アキレス腱炎の全体像については、総まとめ記事で詳しく解説しています。

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応急処置についてよくあるご質問(FAQ)

冷やすのはいつまで続ければ良いですか?

一般的には、痛みを感じてから24〜72時間(1〜3日間)が目安です。腫れや熱っぽさが続いている間は冷却を続けてください。温めるタイミングへの切り替えは自己判断せず、専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。

湿布は使っても良いですか?冷湿布と温湿布のどちらが良いですか?

使っても構いませんが、痛めた直後の急性期には必ず「冷湿布」を選んでください。温湿布はNG行動で説明した通り、炎症を悪化させる可能性があります。

RICE処置をしても痛みが引きません。どうすれば良いですか?

応急処置はあくまで症状の悪化を防ぐためのものです。痛みが改善しない、または強くなる場合は、アキレス腱の部分断裂など、より重い症状の可能性も考えられます。できるだけ早く専門機関を受診してください。

執筆者情報

鍼灸整骨院ひまわり
代表施術者 堀江茂樹

株式会社ライフプラス代表取締役
一般社団法人スポーツ ウェルビーイング推進協会代表理事

【免許・資格】

  • JSBM会員
  • 機能訓練指導員認定柔道整骨師
  • 柔道整復師
  • はり師
  • きゅう師
  • 柔道整骨師臨床実習指導者
  • あん摩マッサージ師、はり師及びきゅう師臨床実習指導者