交通事故の治療を進める中で、「慰謝料」という言葉を耳にすることがあると思います。慰謝料とは一体何で、どのように決まるのでしょうか。特に「通院日数が関係する」と聞いて、不安に思っている方もいるかもしれません。

横須賀市で交通事故の治療中の方へ。この記事では、自賠責保険における慰謝料の基本的な考え方と、適切な補償を受けるために知っておくべきポイントを、整骨院の視点から解説します。

この記事の要点

  • 慰謝料は、事故による精神的・肉体的苦痛に対して支払われるお金のこと。治療費とは別物。
  • 自賠責保険の慰謝料は、原則として「通院期間」と「実通院日数」を元に計算される。
  • そのため、痛みを我慢せず、適切な頻度で通院することが、結果的に正当な補償につながる。
  • これはあくまで基本。弁護士が介入すると計算基準が変わり、増額されることが多い。

慰謝料とは?治療費との違い

まず、治療費と慰謝料は全くの別物です。

  • 治療費:整骨院や病院での施術や検査にかかった実費。保険会社から医療機関へ直接支払われる。
  • 慰謝料:交通事故によって受けた精神的・肉体的な苦痛に対する賠償金。治療終了後などに、患者様本人に支払われる。

慰謝料は、事故で辛い思いをしたことへの補償、と考えると分かりやすいでしょう。


自賠責保険における慰謝料の計算方法

自賠責保険から支払われる入通院慰謝料は、国土交通省の支払基準に基づき、原則として以下の計算式で算出されます。

慰謝料 = 対象となる日数 × 慰謝料単価(4,300円 ※2020年4月1日以降の事故)

そして、「対象となる日数」は、以下のうち、どちらか少ない方の日数が採用されます。

  1. 総治療期間(治療開始日から治療終了日までの日数)
  2. 実治療日数(実際に入通院した日数)× 2

【例】総治療期間90日間、そのうち30日間通院した場合

1. 総治療期間 → 90日
2. 実治療日数 × 2 → 30日 × 2 = 60日
この場合、少ない方の「60日」が対象日数となり、慰謝料は 60日 × 4,300円 = 258,000円 となります。


適切な補償を受けるための重要ポイント

この計算方法から分かるように、痛みを我慢して通院回数が極端に少なくなると、体が辛いだけでなく、慰謝料も低く算定されてしまう可能性があります。「痛い時はきちんと通院する」ことが、体の回復と正当な補償の両方にとって重要です。

ただし、慰謝料のために無理に通院する必要はありません。あくまで、ご自身の体の状態に合わせて、適切な手続きのもと、治療を継続することが大切です。また、弁護士が介入すると、自賠責基準とは異なる、より高額な「弁護士基準」で慰謝料が算定されることが一般的です。不安な場合は、弁護士費用特約の利用も検討しましょう。


まとめ

慰謝料は、交通事故で受けた心身の苦痛に対する大切な補償です。その仕組みを正しく理解し、ご自身の体を第一に考えた上で、適切な頻度で治療を受けることが、結果として正当な補償につながります。当院では、体のケアはもちろん、こうした保険や補償に関するご相談にも対応しています。任意保険に関する全体像は、総まとめ記事をご覧ください。

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慰謝料についてよくあるご質問(FAQ)

毎日通院した方が、慰謝料は高くなりますか?

計算上はそうなりますが、慰謝料目的で不必要に通院することは認められません。最も重要なのは、お体の状態に合わせた「適切な頻度」で通院することです。痛みが強い急性期に集中して通院することは、医学的にも妥当であり、結果として慰謝料の対象としても認められます。

整骨院への通院も、慰謝料の計算対象になりますか?

はい、なります。医師の許可のもと、国家資格者による施術を受ける整骨院への通院も、病院と同様に治療の一環として扱われ、慰謝料計算の対象となる「実治療日数」に含まれます。

慰謝料はいつ支払われますか?

慰謝料は、全ての治療が終了し、損害額全体が確定した後、示談が成立してから支払われるのが一般的です。治療が長引く場合は、先に自賠責保険の限度額内で支払いを求める「仮渡金」や「内払金」といった制度もあります。

執筆者情報

鍼灸整骨院ひまわり
代表施術者 堀江茂樹

株式会社ライフプラス代表取締役
一般社団法人スポーツ ウェルビーイング推進協会代表理事

【免許・資格】

  • JSBM会員
  • 機能訓練指導員認定柔道整骨師
  • 柔道整復師
  • はり師
  • きゅう師
  • 柔道整骨師臨床実習指導者
  • あん摩マッサージ師、はり師及びきゅう師臨床実習指導者