運動再開のロードマップ

2025年12月17日

運動再開のロードマップ

要点

再開は段階的負荷翌日の反応で判断します。まずは痛みを増やさない歩行から始め、体幹と殿筋の低負荷トレを合わせます。増悪が出たら一段階巻き戻し、量を減らします。迷った日は、原因と整え方の基本へ戻り、姿勢と小さな可動を優先します。

再開前のセルフチェック

前日と当日の三条件

  1. 安静時の痛みが落ち着いています。
  2. 歩行や座位での痛みが、自己採点一〇段階で三以下です。
  3. 夜間痛や明け方の強いこわばりが目立ちません。

いずれかが満たせない日は、歩行量を控えめにして、やさしい可動温冷の調整を優先します。

段階別ロードマップ

第一段階|歩行の回復

  • 一回一五〜二〇分、歩幅は一割短く、体重を足裏の真ん中に通します。
  • 痛みが増えない日を二〜三回連続で確認できたら、二五分へ延長します。
  • 移動のコツは歩き方と通勤をご参照ください。

第二段階|低負荷トレの併用

  • やさしい筋トレから、壁押しプランクと側臥位クラムを各五〜八回一セット、週二〜三回。
  • 翌日の増悪がなければ二セットへ。合計一〇分以内にとどめます。
  • デスクの作り方はデスク姿勢を参考にします。

第三段階|早歩き・坂道の少量追加

  • 平地の早歩きを三〜五分だけ区切って入れます。
  • 坂や階段は小さめの歩幅でテンポよく、手すりを活用します。
  • 反応が強い日は、第一段階へ巻き戻します。

第四段階|軽いジョギング(希望者)

  • 歩三分+ジョグ一分を計二〇分。週二回から始めます。
  • 痛みやしびれが翌日に増す場合は、歩行のみへ戻します。
  • シューズはかかとホールドがあり、屈曲点が母趾球付近のものを選びます。

三十分ごとの体位変換 日中は三十分ごとに一分の体位変換を入れ、骨盤の小さな前後揺らぎと、ふくらはぎの軽い動きを一往復行います。座位の作り方はこちらにまとめています。

記録と進め方

運動時間、痛みの自己採点、翌朝の感覚を簡単にメモします。二〜三日連続で増悪がなければ一割だけ量を増やします。増悪が出たら、一段階巻き戻して一週間は据え置きます。

痛い日の調整と温冷

こわばり中心で熱感が弱い日は、運動前に短時間の温めを一回。腫れや熱感が強い日は、冷却で落ち着かせ、歩行を短時間にとどめます。手順は温め・冷却の使い分けをご確認ください。夜は睡眠と寝具を整えて回復を促します。

球技やジム復帰の目安

  • 歩行四五〜六〇分が安定して可能、または歩三分+ジョグ二分を三サイクル無理なくこなせる。
  • 壁押しプランクと側臥位クラムが各二セットできる。
  • 翌日の痛みが三以下に保てる。

復帰直後は、方向転換やスプリントを控えめにし、ウォームアップとクールダウンを長めに取ります。

受診を急ぐサイン

赤旗サイン しびれや筋力低下が進む、足がもつれる、排尿・排便の異常、会陰部のしびれ、夜間に増悪する強い痛み、発熱や外傷後の増悪などは、セルフケアにこだわらず受診を優先します。判断の流れは受診目安と相談フローをご確認ください。

参考と引用(一次情報)

  1. NICEガイドライン「Low back pain and sciatica in over 16s」
  2. NHS「Sciatica」一般向け解説
  3. WHO「身体活動および座位行動に関するガイドライン」

よくある質問

Qどのくらい痛みが減ったら運動を再開してよいですか。

A安静時の痛みが落ち着き、歩行や座位での痛みが自己採点三以下、夜間痛が目立たないことを目安にします。不安が強い日は歩行から始めます。

Q悪化したらどうしますか。

A一段階巻き戻し、量を一割〜二割減らします。こわばり中心なら短時間の温め、熱感が強いなら冷却で落ち着かせ、翌日の反応を見ます。

Q筋トレと有酸素運動はどちらを先に行いますか。

A最初は歩行などの有酸素を先に、次に体幹と殿筋の低負荷トレを短時間で行います。合計一〇〜一五分に収め、翌日の反応で調整します。

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